私のカレー
長年働いていた職場で、ある時、私の心にひとつの疑問が湧いた。
「私はこれまで会社に自分の気持ちをあわせ生きてきたのかな」。
生活と仕事、ライフとワーク…どちらも大切な時間は平等に過ぎていく。
だったら、どちらも楽しい「私」でいたい。
そこから「ライフもワークも楽しい私でいたい」が私のテーマになりました。
楽しい時の自分を色々思い出してみた…。
学生時代は、吉祥寺に住んでいて、そうそう、お気に入りのカレー屋には毎日のように通っていた。
何であんなにカレーを食べていたのだろうか…美味しさはもちろんだが、
毎日のように食べたくなる、スパイスが癖になったのか…それだけでもなさそうだ。
食べると満たされるあの気持ちは美味しさだけでもないんだよなあ。

子供のころから家でカレーを食べるのが楽しみだった。
うちのカレーは、父親のカレーだ。
そういえば、当時としては珍しい、ルーから作る手づくりのカレーだった。
こだわりが強く、頑固な父親だったからカレーへのこだわりもひと一倍だと思っていた。
生まれた時は、2,000g に満たない体だった私。
今思うと…カレーには、健康に良いものが沢山入っていたように思う。
子供がすくすく育つよう願いを込めていたのかもしれない。
カレーを作っている父親の顔を見上げて見たことは無かったが、
その顔は、きっと笑顔だったに違いない。
多分そうだ…きっと何よりも楽しい時間だったんだ。

食べると満たされるあの気持ちは、ふるさとへの気持ちもあったのかもしれない。
大学時代は、心のどこかに寂しい気持ちもあったのかな?
そして私も、自分のカレーを作るようになった。
美容や健康にも良くて、アンチエイジングにも効果があるらしい、カレーって面白い!スパイスってスゴイ!
薬膳効果やアーユルヴェーダ、インド・スリランカの伝統医療まで…カレーって深いなあ。
だから、味を頭の中で描きながらスパイスを配合する時は、いつもドキドキワクワク。
毎日食べると、毎日新たな体験ができるのが、私のカレー。
